まっすぐな体

体に歪みがなくまっすぐとなり、姿勢がいい・見た目がキレイとなりたい人は多いです。また、歪んでいる体だと体に不調が出やすい・元気がなくみえるなどの印象をもつ方は多いと思います。

しかし、施術を受ける方のなかには、「歪みを調整してもらったけど、元に戻ってしまった」という話をききます。実際に歪みをとるというのは、なかなか難しいことです。そこで今回は歪みの話なのですが、そのなかで左右差について書いていきます。

左右差が生じる原因としては、利き手・片側の顎で噛む・そもそも肝臓は右寄りにあるなど、数えきれないくらいにいろいろとあります。そのなかでも左右差の根深いものとして、”自律神経の左右半身を別々に管理する”ということがあります。(四足歩行の前足と後ろ足で分かれていた働きを、二足歩行になったことで左右に分けた、など理由はありますが。)

というのは、多くの人は左半身は副交感神経優位、右半身は交感神経優位となっているようです。このことは体の連動が左半身が強くて安定し、それによって右半身を動かしやすくしています。

そうなると、左半身は体が開く・伸びる力、右半身は体が閉じる・丸まるような力となり、骨盤全体としては左回旋の力が働くようになります。左回旋はさらに胸部・頭部にも強く起こりやすいです。これは、陸上トラックが左回りで、走りやすいということでもあります。

また、このように体に捻れをつくるのは、体の構造的な強度をつくるための意味もあります。植物がらせん状に成長するような感じです。

たいていのまっすぐな(まっすぐにみえる)体というのは、内在的な左回旋のような力による体の捻れが表面化しないように、体全体で調整・補正している状態です。(左回旋に対して右回旋の力で補正。) そのため、表面化している歪みをなくし、まっすぐになったとしても、隠れている歪みの力によって元に戻されてしまい、歪みの改善はなかなか難しいものです。(内在的な根本の左右差は、簡単に変えられないものです。)

・・・施術者として、患者さんの抱える問題を解決していけるようにしたいですが、左右差の問題でないにしても、こうした体の仕組みを学んだり、実際に体感して体を知ろうとすることは、とても面白いものだと思います。

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ぶちこふ
大学生時代は解剖学教室で骨形態の研究、査読論文執筆掲載。元日本解剖学会員、元健康運動指導士。 美容整体院での施術歴が長く、現在はフリーの整体師となり、日本古来の療術にハマっています。 技術・知識・人間性総じてまだまだ発展途上ですが、向上していくよう精進します。