昼間は日中の活動のために交感神経が働き、夜は体の回復のために副交感神経が働くとよく言われます。
しかし、現代人の多くは仕事などで忙しく、体を休ませる時間は少ないものです。そして疲労した体でも交感神経をたかぶらせることで、活動を可能にしており(交感神経の活動が常に優位となりがちです)、不調を生じさせやすくしています。
寝て終わる日もある
ここで野生動物をみてみると、交感神経が明確に活性化しているのは、捕食や生殖行動のときくらいで、あとはのんびりと過ごしています。必要な活動には交感神経が働き、それ以外では副交感神経の働きで十分な体力を残していたり回復しているのです。
そこでこうした野生動物がのんびりとしているような、副交感神経が活性化している状態に近づくこととして”ゆっくり(穏やか)な動き”の出番となります。
体をゆっくり動かすと、普段や速く動かすときより疲れますが、普段使わない体の細部の筋肉を使え、また一つ一つの動きを感じ取れます。
そして、どこが使えてどこがうまく使えていないか、体の偏りに気づけたり、より自身の体に意識を向けれることにつながります。
そこから余計に入っている体の力を抜くことができたり、正しい体の使い方がわかることもあります。
(・スポーツ選手のなかには、ゆっくりと動作を行い、フォーム動作を確認しているという人もいます。
・速い動きは、デタラメな動きでもごまかしがきくために、うまく動いているように感じられます。しかし、そうした体に負担のかかる動きは、いずれ体の故障へとなります。)
そして、こうしたことから重要なのは、ゆっくり動くということは、”体を丁寧に使う”ことにもなるのです。
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もし時間があれば、日常やっている動作をゆっくりにしてみれる(さらに目をつぶって動きに集中する)と、自身の体やその使い方により興味が湧いてきますよ。
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