心がおだやかになると、自然に微笑みが出てきますし、楽しいこと・面白いこと・わくわくすることがあると、自然に笑ってしまいます。
笑うことも含めて感情というのは、体の方向指示機のようなものです。好きなことには全力で取り組めますが、嫌なことだと体は動こうとしません。これは、自分の生命を守ろうとするための自然な働きです。
ところが、こだわりが強いというように感情が固まってしまう場合があります。感情は自在に変化するのが自然ですが、ある感情に留まってしまうのは不自然です。
そうしたなかで、心がおだやかであったり、ゆるんでくると、感情にもゆとりができて自然な状態に戻ります。そうした心の状態が自然の微笑みです。そこから楽しい方向に心が積極的に動いていくのが笑いです。
赤ちゃんのような自然な心の状態であれば、さっきまで泣いていたかと思うと、今度は屈託のない満面の笑みというように、心はコロコロと自在に変化します。
感情は、不快な状態を改善し、よりよい状態へと体を導くために働いているのです。
心の自然な状態である”微笑み”のイメージは、
【表情をやわらかくします。額の窓がおだやかに開いていて、明るい感じがしてきます。口元が少しゆるんでいます。全身にゆるんだ心地よい感じがしてきます。】
そして、だんだんと笑っていくようになると、心のわだかまりも消え、全身がすっきり爽快になります。
もちろん面白いことがあって笑うことはとてもいいのですが、少しでも面白いことがあったら、その波にのって大笑いしていくようにします。
心がゆるんでくると、自然に笑えるようになりますし、笑う練習をしていると心もゆるんでいきます。
微笑みだけでも大きな変化となりますが、笑おうという積極的な姿勢を持ち続けることは、人生も自然と積極的な方向に向かっていくことになります。
笑いが免疫系の働きを活性化するとされますが、それは笑いや微笑みが心の自然な状態、つまりゆとりのある心の状態である、ということです。
心の状態は直接に体に影響します。本来の体の自然な状態や感覚を高めるためにも、心のゆるみは大事なことですね。
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参考:天野泰司著「からだの自然が目を覚ます気功入門」
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