以前に、体を感じるには”跳びはねてみるといい”という記事(体を感じる)をアップしました。それに関連して、ある保育士さんから”感覚欲求”というのがあると教えてもらいました。
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その場にじっとしていられない・つねに動いているなどのような、いわゆる”落ちつきのない子”がいます。なんで静かにしていられないのだろうか、というと
それには、”感覚欲求”という自分の筋肉や関節に何か感覚・刺激を入れたい欲求(固有感覚)が関係しているのです。
これは、お腹がすいたらごはんを食べたい・眠くなったら寝たいといったような体の生理的欲求の一つです。
大人でも、ずっとデスクワークで同じ姿勢が続くと、体を伸ばしたり、肩をまわしたりしたくなるものです。大人はそれを我慢したりとコントロールできるのですが、子供の場合には体の反応にまかせて動いてしまうのですね。
また、”前庭感覚”という、自分の体の傾きや動きを感じるものもありますが、この感覚の不足を補うためにも動いてしまいます。
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私たちの生活には多くの刺激があり、その刺激を体が感じています(感覚)。多くの情報によって体が混乱しないように、感覚を整理する”感覚統合”という脳のはたらきがあります。そのため、その場に応じて自分の体を動かすことができます。
そして、子供は感覚欲求を満たすために動くこともありますが、自分の体を使って動くことで体のバランス(姿勢・運動など)をよくしていき、生活や社会に合わせていけるのですね。
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以上は子供について書いてきました。大人では仕事などで体を動かさないような”我慢”を強いられることが多いものです。「動いてはいけない」と頭で考えることが続くうちに、体の”自然に動きたい”感覚が希薄化してしまいます。
特に普段からデスクワークなどで頭をよく使っている人は、休日に運動して”固有感覚(感覚欲求)を刺激”してみるのはいいと思います。
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