痛み

整体の施術を受ける方では、【腰痛】【肩が痛い】【膝痛】など、痛みを解消したい人も多くいます。

他には、ケガ/キズ/打撲/炎症/火傷/捻挫/骨折/腹痛など、つまり体が壊れてしまっている場合に痛みが生じるのです。そうした状態を放置しておけば、体はさらに深刻な状況に陥ることにもつながります。

痛みは、不快なもの・嫌なもの・避けるべきものではありますが、体のさらなる悪化を防ぐためにも、体が発している警告ともなるのです。

・皮膚で感じる痛み

皮膚には痛みを感じとる”痛点”が無数に分布しており、痛点とは痛覚受容器である自由神経終末が存在する部分です。皮膚への押す/引っ張る/壊すなどの機械的作用が自由神経終末に伝わり、これが痛覚となります。そして受け取った痛みの情報は中枢神経へと送られることになります。

また、細胞が壊れることによるカリウムイオン、血管損傷により活性化した血小板からセロトニン、免疫に関わる肥満細胞からヒスタミンといった各物質を放出したり、その組織でブラジキニン産生することで、自由神経終末を刺激します。それら物質は発痛物質といわれます。

・深部痛覚

皮膚以外で痛みを感じるところでは、まず筋肉があげられます。筋肉は筋膜という膜に包まれていますが、その筋膜には痛覚神経があり、筋肉の炎症/外傷/使いすぎなどのときには、筋膜を刺激することで痛みを発生させます。

骨でも骨膜に痛覚神経が分布しており、骨の痛みはかなりの激痛のこともあります。歯の痛みもまた異なった痛みですが、虫歯などで歯の中の歯髄が破壊され、その中の神経が刺激されます。

これらのような部分で感じとる痛みは深部痛覚といわれます。肩や腰の痛みもこの深部痛覚によるものですね。

・内蔵痛

内蔵の壁にある神経が、壊されたり過度に伸ばされたりすることで、痛みを感じとります。内蔵痛では、どこが痛いのかがはっきりしないこともあり、子どもは「お腹じゅう痛い」と言ったりします。

胃の粘膜が過剰な胃酸などで破壊された胃炎や胃潰瘍での腹痛、下痢などで腸の蠕動運動が激しくなるときの腹痛、側頭部の動脈が拡張して周囲の神経が反応する偏頭痛などです。

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参考:當瀬規嗣著「よくわかる生理学の基本としくみ」

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ぶちこふ
大学生時代は解剖学教室で骨形態の研究、査読論文執筆掲載。元日本解剖学会員、元健康運動指導士。 美容整体院での施術歴が長く、現在はフリーの整体師となり、日本古来の療術にハマっています。 技術・知識・人間性総じてまだまだ発展途上ですが、向上していくよう精進します。