お腹に力が入る感覚を得るために、丹田を養う実践である”すり足”を行います。すり足とは、日本の武道や芸能に根付く足の運びのことで、相撲や能などでよくみられるものです。
やり方は、足裏全体に均等に体重がかかる状態にして、足裏が地面から離れないように、地面をすりながら歩くだけです。このとき、膝は軽く曲げたままにして、体が上下動しないように、静かに進みます。
注意点は、大きく動く(歩く)必要はないこと、上体が前傾して”へっぴり腰”にならないこと、”ずり足”にならないことです。すり足は足裏を地面につけたままですが、ずり足はただ足を引きずっているだけです。ずり足では、足腰を自分で弱めてしまうことにつながります。また、お腹(“肚”ハラ)にも意識を持っていけるといいですね。
足裏を見せずにじっくりと歩くすり足では、下半身全体の連動性が必要とされますし、脚の外側の筋肉よりも内側の深層筋(インナーマッスル)が使えなければなりません。こうしたことから、お腹にも力が入る感覚が得られます。
あとは、足で地面を掴む感じだったり、ゆっくりな動作で自分の体への意識を強めることにもなりますね。
関連ページ:丹田
参考:NHK趣味どきっ!古武術に学ぶ体の使い方
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