例えば高校や大学の授業において、あまり頭はよくないが真面目によく勉強して、優秀な成績で卒業する人がいます。それに対して、頭の回転が速く、ほとんど勉強していなくても卒業できる人もいます。
こうした後者の人は、うまくいっているような前者の人をみて、「自分のほうがもともとの能力がある。自分が頑張ればもっと成功できる。」と言います。
しかし、よく勉強したというのは、遊びにいったり/スマホをみたりなど、目先の快楽を求めようとする自分自身に打ち克つということです。
より高く自分を導くには、あえて何度も障壁に立ち向かわなければなりませんが、一番大きな障壁は安易な道を求める自分自身の心です。
人間は安易な道をいく方がラクです。また、他人のことを評価することも簡単にできます。
しかし、自分自身に打ち克つには、たいへんな強さを必要とするものです。そして、自分自身に打ち克つことで、さまざまな障壁を克服し、卓越した成果をあげれるようになっていきます。
また、努力をする/責任感を持つ/熱意もある/仕事熱心でも、成功する人/そうでない人がいます。その違いは、粘り強さと忍耐力です。
うまくいかない人は、壁に突き当たると、突破できないものと決めているのです。つまり、努力しても、あるレベル以上はしないのです。
実際にうまくいく人/いかない人はいるわけで、うまくいく人はたとえ実現不可能にみえる仕事でも、やり遂げるために、粘り強く真面目に努力を続けているのです。両者の間は紙一重であって、しかし突き破ることが難しい壁でもあります。
そうした壁を突破できたという自負と自信が、より粘り強さをつくり、さらに大きな成功へと導いてくれるのです。
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他人のことはよく見えて、またキビシイ評価を付けがちです。しかし、自分自身のこととなると実はよく見えていないことは多く、良い方に過大評価をしてしまいます。
客観的にできる/できないなど自分自身を見て、自分自身に打ち克つことはとても難しい大きな壁です。そうしたことを乗り換えて成長していけるのですね。
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参考:稲盛和夫著「成功への情熱」
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