三歩進んで二歩下がる

体がよくなるというと、多くのイメージは徐々にツラさが軽減したり、一気になくなったり、というもののようです。

しかし、実際には全部が一気に変化していくのではなく、三歩進んで二歩下がるのように変化していきます。下がることもあるのです。

仮に肩こりのツラさがあるという人なら、まずは肩こりの状態でずっと安定していた体から、一歩抜け出すことが必要です。そのきっかけが施術であったりするのですが、

体はツラさがあっても、今までの肩こりの体のバランスで安定していたのです。体からしたら安定状態を好むわけで、また肩こりに戻ろうとします。これは体の恒常性という機能のことですね。

よくなるためには、どうしてもよくなったり戻ったりの繰り返しは起こるものです。ここで「またツラくなった」と半分諦めた気持ちになる人も多いです。

ただ、ここからさらによくなっていくと、よい状態(肩がツラくない普通の状態)が増えていきます。”肩こり”対”よい状態”が10対0から、9対1…5対5…となっていき、1対9とかまでくるとかなりラクと感じられます。

それまで肩こり10割だったわけで、そう簡単によい状態10割とはならないものです。あとは、体がよくなっていくなかでの感覚の回復によって、ツラさを感じやすくなっていたりもします。

直線的にスムーズにツラさがなくなっていくのではなく、必ず波はあるものです。こうした変化の波は、肩こりだからというよりは、他の状態にもいえることです。

仕事でも、はじめのうちは失敗することも多く、徐々にできるようになっていきます。できるようになったとしても、失敗は起こります。

体がよくなっていくなかでの”一時のツラさ”か、ただツラいと思うかで違ってきますね。

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ぶちこふ
大学生時代は解剖学教室で骨形態の研究、査読論文執筆掲載。元日本解剖学会員、元健康運動指導士。 美容整体院での施術歴が長く、現在はフリーの整体師となり、日本古来の療術にハマっています。 技術・知識・人間性総じてまだまだ発展途上ですが、向上していくよう精進します。