ルール

整体院に限らずいろいろな業界で”予約制”をとっている店をよくみかけます。

予約制とは整体院の場合だと、”その患者さんの施術時間を必ず確保する”という約束のことです。予約があるなかで、後から”予約したい”といった人がいても、その人の予約を断るために、先に予約された方の施術時間は守られます。つまり、確実に施術時間が確保されているので、安心して施術を受けられるのです。

そうした約束をしているため、キャンセル料をとっている店もあるわけです。こうした場合にはキャンセルがあると、「自分がキャンセルした時間に他の人が予約をとれるのだから、店側の損はない」という人もいますが、これは予約制度自体が意味のないものとなってしまいます(予約が殺到しても確実に施術を受けれるというのがメリットのため)。

このように予約制というのは、患者さんやお客様(と店側の双方)が安心できるというものなのです。

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以前ある先生から「ルールは自分の身を守るためにある」と教わりました。例えば、赤信号では渡らないというルールは、自分の身を守るためにあり、また仮に信号無視(ルール違反)でケガをしても、自分は守られません。自分がそのルールを守っているからこそ、そのルールに守られているのです。

予約をせずに来院して、「なんで施術できないのか」とか、予約時間に遅刻して「なんで施術時間が短いのか」という人もいます。しかしその人が施術を受けている側の場合、予約というルールがあるから、その時間は他の方が優先されずに安心して施術を受けられます。(それぞれに事情があると思うので、対応できるようには考えますが。)

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倫理学の話では、自由とは自分の好きなことが何でもできることではなくて、互いの自由を成立させるには制限(ルール)がある、としています。制限なく他の人を傷つけたり何をしてもOKなら、逆に自分が傷つけられてもOKになります。そうでは困るので自分を守るためにも制限が必要なのです。(本「ふだんづかいの倫理学」を読んでみました。)

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今回は予約制度ということから、ルールについて書いてきました。(ニュースで、大量の予約注文をキャンセルされた飲食店が大損失を被るというのがあり、びっくりしましたので。)

以上のようなことから、ルールを破るというのは、他の人に迷惑・失礼ともなりますが、自分で自分の首をしめてしまったり、自分の価値を下げることにもつながっていきます。

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ぶちこふ
大学生時代は解剖学教室で骨形態の研究、査読論文執筆掲載。元日本解剖学会員、元健康運動指導士。 美容整体院での施術歴が長く、現在はフリーの整体師となり、日本古来の療術にハマっています。 技術・知識・人間性総じてまだまだ発展途上ですが、向上していくよう精進します。