体の恒常性

体は“恒常性”を持っているために、本質的に変化を嫌うものです。周囲の環境が変化しても、また環境以外の刺激を受けても、体はそういった刺激に影響されずに自身の状態を維持できます。

日常生活において、体はいろいろな刺激を受けているのですが、それら一つずつに体が影響されていては、体の内部環境を正しく保てないからです。

例えば整体における場面だと、曲がっている体(歪み、猫背、巻き肩など)に対して、まっすぐな体にしようとしていくことが多いです。しかし、体からすれば「歪んだり曲がっている必要があるから、そうしているのです」。そういう理由を無視して、ただ伸ばそうとしても、体は曲がった状態を維持しようと抵抗します。体には体の事情があるのですね。

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こうしてなかなか思うように変わってくれない体なのですが、そこで考えることは、体は正さなければいけないのではなく、「今より少しでもよい方向にいけばよい」ということです。(よい方向へと向かえれば、その先で正しい体につながる。)

どういうことかというと、自身の体を“理解”したり“変化を楽しむ”という視点でみるということです。

歪みや痛みなど不調・愁訴を悪い状態として、切り捨てていくのではなく、そういう悪い状態をきっかけに、自身の体と向き合うのです。体の変化は必ずしもよい状態に向かうという一本道ではありません。ときには痛みが強くなったり、これまでに不調を感じていなかったところに痛みが出てきたりするものです。

そういった寄り道をしながら体がよくなっていくと、自身の体に「感覚的な豊かさ」がともなうことになります。・・・感覚的な豊かさを持っていることで、社会生活で人と関わることにおいて、相手の気持ちを理解しようとできたり、何かネガティブな出来事があっても簡単にはへこたれなくなっていきます。(逆にそういった感覚的な豊かさがないと、人を傷つけやすいですし、挫折しやすいです。)

このように考えてくると、自身の体が悪くなっていることに、大きな意味をもつことにもなります。

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ぶちこふ
大学生時代は解剖学教室で骨形態の研究、査読論文執筆掲載。元日本解剖学会員、元健康運動指導士。 美容整体院での施術歴が長く、現在はフリーの整体師となり、日本古来の療術にハマっています。 技術・知識・人間性総じてまだまだ発展途上ですが、向上していくよう精進します。