体には”体自身の意思”と”本人の意識”があり、体の感覚を強めようというときには、体自身の意思の程度が関係してきます。
体自身の意思とは、無意識・体の自然な働き・体のバランスを保つ働きなどということもできます。例えば、立っていたり歩くことや、内臓の機能は無意識の体の働きですね。
対して、姿勢を正しなさいなどと言われ、ピンっと背中を反って胸を張るように、その人の意識で体を動かすのは、意識の力です。
私たちの生活では、頭を使って考えることが多く、意識の力のほうが強くなり、体自身の意思は抑え込まれてしまっています。体からしたら食事の必要がないのに、食事の時間だからと食べてしまうようなことです。
こうした感覚に馴れきっている体を正常に戻すのは難しいものですが、そうした状態から体の一部だとしても、体自身の意思で動く部位が一時でも出てくると、全身が体自身の意思の感覚になりやすくなります。
そのなかで、足部はまわりの歪んだ状態に関係なく独自で安定状態を保てるとされ、足部が機能向上により”快感覚”となると、その安定状態を体自身の意思で維持しようとします。
また、脳から遠い位置にある足部は、他部位よりも脳(考え方)の影響を受けづらいこともあります。(それであって現代人の頭を使いすぎる生活では、足部の感覚は低下しやすくなっています。)
そうして足部・下から体自身の意思で機能する部位を増やしていきます。そしてある段階になると、強い本人の意識によって動いたり緊張していた体が、体自身の意思=体本来の働きに切り替わるのです。
こうした状態は、あくまで不要な緊張がなくなることであり、体が本人の意識を無視することではありません。体を動かすときは本人の思うようにスムーズに動ける体であり、動かさないときには理想的に弛緩できているということです。
このような自然な体の状態へのきっかけとして、【頭を休めてみる】【歩いてみる】など行い、自身の体に目を向けていけるといいですね。
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