体の複雑化

「猫背であることで肩こりとなり頭痛がする」や「重いものをよくもっているので腰痛がよくならない」ということをよくききます。そうした場合、原因を猫背や重いものを持つこととして改善しようとしても、不調が軽減されるときもありますが、それでもなお、頭痛・肩こり・腰痛に悩まされてしまう人もいます。

どこかの部位の働きが低下してしまうと、体はそれを補う作用として、緊張でかためて守ろうとしたり、他の部位をより働かせるということをします。

しかしこうした作用は、体の働きの一部ではありますが、本来の自然な動きではなくなります。ムダの多い動きとなり、疲労をため込みやすく、すぐに体の機能的な限界となってしまいます。

そうすると、体はそうした限界に対処するために、さらなる代償作用を生じさせます。そしてこのような作用が増えすぎると、体を動かす仕組みが複雑化していきます。ある部位だけでの代償・修正では収拾がつかなくなり、全身でも修正を行うことになります。

体の機能低下や歪みとそれらに対する修正が、一次、二次、三次…と重なっていくと、体が複雑化しすぎて、体の負担を大きくしますし、なかなか不調も改善されないといった状態になっているのです。

(体の複雑な動きが可能になるというより、脳にとっては複雑化した動きのコントロールが難しいもの(抑制不能)となり、体の機能は簡単に破綻してしまいます。)

また本当に悪くなっている部位というのは、血液循環の不良から感覚が低下して、痛みを感じなくなっているものです。それゆえ、その部位を不良部位と感じられず、正常であると勘違いしやすくなります。

(例えば、昔に足首を捻挫した人は、足首をかばう体の使い方を長年かけて定着させています。本当は足首の動きがよくないとしても、表面的には正常にみえてしまいます。)

こうしたことから不調の原因というのは、いろいろな要素が絡み合ったり、隠れたりしています。「ここを正せばよくなる」や「これをすればよい」というのも簡単にはいかないものです。

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ぶちこふ
大学生時代は解剖学教室で骨形態の研究、査読論文執筆掲載。元日本解剖学会員、元健康運動指導士。 美容整体院での施術歴が長く、現在はフリーの整体師となり、日本古来の療術にハマっています。 技術・知識・人間性総じてまだまだ発展途上ですが、向上していくよう精進します。